第2章 KAIZENの課題発見のための事実分析
B顧客分析-1
1)分析する元データ
会員カード・ポイントカードなど導入していることが前提となるが、多くのところは導入しているだろう。
まずは、この顧客データの全社分析が必要である。
顧客別データが、毎回の買い物について、購買商品、商品ごとの購買数量・単価・購買金額・(よりレベルの高いものとするならば粗利益額も)履歴として蓄積されていることだろう。
これを顧客別に次のような指標データに集計しておく。(年間データとして集計する場合を以下述べる)
a)年間購買回数(年間に何回買い物したか:購買頻度)
b)1回の平均購買商品点数(年間商品購入総個数÷年間購買回数:平均購買点数)
c)1回の購買の平均購入額(年間購入総金額÷年間購買回数:顧客購買単価)
※C÷B=商品1点あたりの平均商品単価
d)最も最も最近の購買時期
f)年間平均粗利率(年間総粗利額÷年間総購入金額:顧客平均粗利率)
※年間平均粗利が顧客別に出せるなら利用する、困難ならなくても何とかできる
基本データベースとして最低このような形があればよいであろう。
顧客名 |
顧客属性 |
購買回数 |
1回平均購買点数 |
1回平均購入額 |
平均購入商品単価 |
直近構買時期 |
粗利率 |
xxx |
xx.xx.xx |
xx |
xx |
xxxx |
xxxx |
xx.xx.xx |
0.xxx |
xxx |
xx.xx.xx |
xx |
xx |
xxxx |
xxxx |
xx.xx.xx |
0.xxx |
顧客ごとにこれらの指標を、たとえば月間単位で月度処理集計で出しておけば年間集計も簡単にでき、ターゲット顧客を明確にする分析のデータ処理が容易になる。
2)顧客ランク分け
全顧客を分析してもよいが、400×顧客ランク分け階層数×階層分けする分類軸数×2 程度の顧客数を無作為抽出してもよい。
軸は、顧客価値(一定期間に当社収益にどの程度その顧客が貢献しているか)に関わる、
●「年間購入回数」「平均購買点数」「平均購入額」
年間購買金額=「年間購入回数」×「平均購買点数」×「平均購入額」であり、どの層の顧客をターゲットに、来店回数を上げるのか?、1回の買い物の点数を
増加させるのか?購買商品の単価アップさせるのか?を検討するために顧客分類して、顧客層ごとの比較をし課題を発見する。
この3軸で階層分けする必要がある。
また、顧客の購買継続性に関わる「直近購買時期」は、3軸で顧客を層分けしどの層の顧客が店から離れていっている顧客の割合が高いかを分析するのに用い
る。たとえば、直近購買時期が90日間なければ、その顧客は何らかの原因で自店で商品を購入するのをやめてしまったという基準にすると、顧客が自店から離
反した・・・・顧客離反率を求めることもできる。
顧客ランク分けの階層は、5or7or9段階に分ける。
一般的に用いられるのは、格軸について、「偏差値」を求め平均値を中心に0.5σ〜1σを基準にラン区分けするものである。
注)ランク分けの偏差値を、「平均購入回数」「平均購買点数」「平均購入額」の実際の値に直しておく。
「偏差値」の求め方のページを参考に割り戻せば簡単に求められます。