●第1回目のロイヤルティ・マネジメント・モニタリング調査で自社の「顧客生涯価値」を算出する項目も収集し、顧客ロイヤルティ性格ごとの自社の「顧客生涯価値」を出しておきます。
・・・・(算定方法はジェームス・L・ヘスケスト他「バリュー・プロフィット・チェーン」を参照のこと)
@「現在の利益創出レベル」は、 「利益貢献顧客の正味比率:NCS」 が現します。
現在、主に「継続・優先購買」によって利益をもたらしてくれている「顧客生涯価値がプラス」の顧客構成比率から利益を奪っている「顧客生涯価値がマイナス」の顧客構成比率を引いた指標だからです。
※顧客満足指標からも同様の指標は求められます。 顧客生涯価値±0の「顧客満足評価4」を含めて利用すると利益創出レベルを反映しなくなります。
A「将来の利益創出レベル」は、 「推奨者の正味比率:NPS」=「推奨者比率」−「批判者比率」が現します。
「推奨」によって成長に好ましい新規見込客が低いマーケティングコストで開拓され、顧客生涯価値の高い顧客が将来増加することを示唆する指標だからです。
※表現は適切でないかもしれませんが「人件費のかからない推奨者の顧客が優秀な営業マンの働きをしてくれる、顧客が従業員のようになる」からです。
●ロイヤルティ・マネジメント指標の値は、次のような利益創出レベルを示します。
@NCS:10〜15%以下なら
・事業利益をもたらしてくれるロイヤルティの高い顧客が少ない状態です。
僅かな経営変化で事業利益がなくなることもありえます。
・産業界上位目指すなら50%以下ではまだ改善余地があります。
ANPS:5〜10%以下なら
・事業利益を伸ばしてくれるロイヤルティが高く自社ブランドを「推奨」してくれる顧客が少ない状態です。
事業利益を継続的に成長させる顧客構造にない状態です。
・産業界上位目指すなら45%以下ではまだ改善の余地があります。
NCS・NPSどちらも、過去と現在の比較ができます。
また、シンプルな指標ですから全社測定し事業単位間の比較もできます。(サンプル数は非常に多く必要になります)
